2023/08/03

5GhzのWi-Fiはなぜ屋外利用が違法なのか?
電波法と合わせて解説

5Ghz帯のWi-Fiには利用に制限がある

Wi-Fiは大きく分けて2.4GHz帯と5GHz帯の2つの周波数帯を使用しています。最近では6GHzの周波数帯が登場しました。
このうち、5GHz帯(および6GHz帯)の一部は屋外での利用に制限が設けられているのです。

5Ghz帯の利用が制限されるワケ

5GHz帯のWi-Fiは、2.4GHz帯のWi-Fiに比べて通信速度が速く、なおかつ安定しています。
しかし、人工衛星や航空無線などの通信にも、5GHz帯の電波が利用されているのです。

そのため、5GHz帯のWi-Fi私用を無制限に許可すると、人工衛星や航空無線等の正確性、緊急性を要する通信が障害を受ける可能性があります。

5GHz帯のWi-Fiの利用は、これらの通信に影響を与えないように制限されているのです。

電波法について

電波法は、電波の公平かつ能率的な利用を確保することで、公共の福祉を増進することを目的として制定された法律です。
電波は、同じ場所で同じ周波数帯の電波を使うと「干渉」して互いに満足に使えなくなってしまいます。
Wi-Fiに代表される電波の公共使用については、限られたスペースを分け合って、能率的に使う必要があるわけです。

どこまでの範囲で制限されるのか

5GHz帯は、W52(5.2GHz帯)、W53(5.3GHz帯)、W56(5.6GHz帯)に分けられます。
W52(5.2GHz帯)とW53(5.3GHz帯)についてはW52で一部例外的に認められているものもありますが、基本的には屋内専用です。W56(5.6GHz帯)において電波干渉が起こるかどうかチェックするDFS機能がついているものについては、屋外利用が可能です。ポケットWi-Fiなどで活用されています。
6GHz帯では、EIRP25mW以下のVery Low Power(VLP)に限り、屋外での利用が可能となっています。

5Ghz帯による電波干渉がそこらで起きないワケ

では、なぜ5GHz帯では電波干渉が起こりにくいのでしょうか?
大きな理由の1つは、2.4GHz帯は無線LAN以外の機器でも利用されており干渉を受けやすいが、5GHz帯はほぼ無線LAN専用であるからです。
2.4GHz帯はBluetooth機器、ワイヤレスマウス、コードレス電話、電子レンジなど様々な機器で採用されているのに対して、
5GHz帯は、一般的な電化製品では採用されていないので、屋内の使用で電波干渉を受けることはまずありません。

電波干渉で起きるWi-Fiトラブル

前述したように、電波は、同じ場所で同じ周波数の電波とがぶつかり合うと、干渉してしまうことがあります。
電波とは、文字通り波の形をしているので、類似の波長の波が重なってしまうと、強めあったり、打ち消し合ったりしてしまいます。
近い距離で同じチャンネルの電波を使用すると、お互い影響しあってしまうのです。
類似した電波同士がぶつかり合うことでケンカしてしまう、これが電波干渉で起きるWi-Fiトラブルの原因です。

場面によって5Ghzと2.4Ghzは用途で使い分けよう

屋内でも2.4GHz帯を採用した方がよい場合もあります。
例えば親機(無線ルータなど)と子機(パソコンやスマホなど)を異なる部屋での利用する場合などは、5GHz帯より、2.4GHz帯を利用した方が安定することも多いです。
無線の特性上、周波数が高いほど直進性が高く、障害物などあると電波が減衰してしまうため、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の建物の壁を透過しやすい2.4GHz帯の電波が安定する場合もあります。キッチン回りや水槽などの水が多くある場所も、高周波の電波を吸収しやすく、2.4GHz帯の方が安定した、という事例も多いです。

2.4GHzにも5GHzにもそれぞれメリット・デメリットがあるので、適宜使い分けることが重要です。

Wi-Fiが遅いのは電波干渉の可能性がある

屋内ではルーターとの距離に応じて2.4GHz帯と5GHz帯とを使い分けることが大事です。

例えば屋内で無線ルータが置いてある部屋でパソコンをWi-Fi接続する場合であれば、通信速度が速くて電波干渉を受けずに通信が安定する5GHz帯を使用して、
無線ルータが置いてある部屋とは別の部屋でスマホやパソコンなどをWi-Fi接続するのであれば、遠くまで届きやすい2.4GHz帯を使用する、といったようにです。

そのほかにWi-Fiが不安定になる、唐突に切れる、つながらないといった症状は、ルータの設定を見直したり、最新機器を導入することで改善することができます。ご不明な点等も含めて、ぜひルートシステムにご相談ください。