アクセスポイントとルーターの違いについてプロが解説!
用途別で使用法や機種が違うので比較解説

公開日: 2025.4.18
更新日: 2025.4.18
アクセスポイントとルーターの違いについてプロが解説!<br>用途別で使用法や機種が違うので比較解説

アクセスポイントとルーターとは?

もしもWi-Fiが繋がらないなどのトラブルでお困りの方はこちらの記事も併せてご覧ください。

アクセスポイントの役割と特徴

アクセスポイントは、Wi-Fi信号を発信する機器で、無線LANネットワークを構築するために使用されます。単独ではインターネットに接続できないため、ルーターやモデムと一緒に使用する必要があります。

アクセスポイントの大きな特徴は、広範囲にわたるWi-Fi空間を提供し、複数のデバイスを同時に接続できることです。主に企業や公共施設など、広いスペースでWi-Fiを利用したい場合に用いられることが多いです。

また、大量の接続端末をサポートする法人向けモデルや、家庭用のシンプルなモデルなど、用途に応じた機種が存在します。

ルーターの役割と特徴

ルーターは、インターネットから取得したデータをネットワーク内の複数のデバイスに振り分ける役割を持ちます。接続されたデバイスがインターネットを利用できるようにすることで、ネットワーク間の通信ルートを最適化し、安全に管理する機能があります。

さらに、家庭でよく使われる無線LANルーターには、ルーター機能とアクセスポイント機能が一体化しており、Wi-Fi環境を簡単に構築できます。

また、ルーターには、ファイアウォール機能などのセキュリティ対策や、複数の有線LANポートを備えてハブとしての役割も果たす機種が多く、インターネット接続およびデバイス管理の中心的な役割を担っています。

アクセスポイントとルーターの違い

アクセスポイントとルーターの違いは、その機能と役割にあります。

アクセスポイントはWi-Fi信号を発信し、ネットワーク内で無線通信を実現する機器ですが、単独でインターネットに接続する機能を持ちません。

一方で、ルーターはインターネット通信を管理し、接続されたデバイス間のデータのやり取りを調整する機能を持っています。

また、無線LANルーターはルーター機能とアクセスポイント機能を一体化しているため、家庭用として非常に便利です。しかし、広いエリアをカバーしたい場合や、安定した通信を求める場合には、別途アクセスポイントを追加設置してネットワークを拡張することが一般的です。この組み合わせにより、より多くのデバイスが快適にWi-Fiに接続できる環境が整います。

ルーターモードとAPモードの切替による機能の違い

最近の無線LANルーターでは、「ルーターモード」「APモード(アクセスポイントモード)」を切り替えられる機種が多く存在します。それぞれのモードには役割や機能の違いがあります。

ルーターモードでは、インターネット接続の管理が可能で、接続されたデバイス間で通信ルートを構築することができます。このモードはインターネットを複数の端末に分配する場合に最適です。

一方、APモードでは、既存のネットワークにアクセスポイントとして接続する形でWi-Fi信号を発信し、広範囲に電波を届ける役割を果たします。このモードは、アクセスポイントとしての役割を求められるシチュエーションで活躍します。

用途や環境に応じてモードを切り替えることで、ルーター1台でさまざまな役割が果たせるため、設定が簡単で利便性の高い機種が増えています。

しかし、1台にかかる負荷が大きいため企業での利用には不向きです。企業の場合、法人向けのルーターやアクセスポイントを組み合わせて構築することが推奨されています。

用途別で見るアクセスポイントとルーターの選び方

快適さを重視する場合

快適なWi-Fi環境を求める場合、接続の安定性や通信速度が重要です。一般家庭では無線LANルーターを導入するのが便利ですが、広範囲にわたってより快適な接続を実現したい場合はアクセスポイントの追加が有効です。

最新のWi-Fi 6対応機種を選ぶと、より高速で安定したネットワーク環境を構築できます。また、ストリーミングや大容量のデータ通信を扱うような通信負荷が高い用途では、ルーターの品質も考慮する必要があります。

デバイスの接続台数が多い場合でも快適さを保つには、メッシュWi-Fiの採用もおすすめです。

安定性や拡張性を重視する場合

安定性や拡張性を重視したい場合は、アクセスポイントとルーターを組み合わせたネットワーク設計がおすすめです。

特にオフィスや多人数が同時にネットワークにアクセスする環境では、高性能な法人向けアクセスポイントを用いると良いでしょう。

法人向け機種であれば安定した接続が確保され、後からデバイスが増えても容易にネットワークを拡張できます。また、複数のアクセスポイントを設置したい場合は、管理がしやすいモデルや集中管理機能を備えたルーターを選ぶことがポイントです。

公共施設や広い空間で利用する場合

公共施設や広い空間でWi-Fiを提供する際は、広範囲をカバーできるアクセスポイントが最適です。この場合、高出力で安定した電波を提供できるモデルや、複数のアクセスポイントを連携させたメッシュWi-Fi構築が効果的です。

また、接続するデバイス台数が膨大になるため、高い同時接続性能を持った機種を選ぶ必要があります。さらに、セキュリティ対策も重要ですので、WPA3のような最新の暗号化技術をサポートした製品を選び、ネットワーク設定を適切に行うことが重要です。

【比較】アクセスポイントとルーターの具体的なスペック差

通信速度や接続可能距離の違い

アクセスポイントとルーターでは、通信速度や接続可能距離に明確な違いがあります。アクセスポイントは、高性能モデルの場合、広い範囲にわたって安定したWi-Fi接続を提供しやすい設計となっています。

一方、ルーターはインターネット接続を含む複数の機能を兼ね備えているため、距離や速度よりも利便性を重視していることが多いです。

用途や設置環境によって、一方を選ぶか組み合わせて構築することが快適なネットワーク構築につながります。

同時接続台数と安定性に関する特徴

同時接続台数や安定性の点では、法人向けのアクセスポイントが優れています。アクセスポイントは、多くの端末が同時に接続することを前提に設計されており、特に企業のオフィスや公共施設などでの利用が適しています。

一方、一般的な無線LANルーターは、家庭向けに設計されており、数台のデバイスへの接続に最適化されています。そのため、端末が増えると速度が低下しやすい傾向があります。

使用する環境に応じた選択が重要です。

セキュリティ性能と暗号化技術の比較

セキュリティ性能についても、アクセスポイントとルーターには違いがあります。

ルーターにはファイアウォール機能が付属しているものが多く、不正アクセスを防ぐ役割を果たします。また、暗号化方式は両者ともWPA3など現代的な仕様をサポートしている場合が多いですが、企業向けのアクセスポイントはより高度な管理機能を備えていることが一般的です。

そのため、セキュリティに厳しい環境では法人向けアクセスポイントの方が適している場合があります。

価格帯とコストパフォーマンスを比較するポイント

価格帯には大きな差があります。家庭向けの無線LANルーターは、比較的低価格で購入可能ですが、アクセスポイントはその機能性や高性能を反映して高額になることが多いです。

ただし、アクセスポイントは一度設置することで壊れにくく、長期間使用可能である点がコストパフォーマンスの高さにつながります。

家庭であれば無線LANルーター、拡張性や安定性を重視するオフィスや公共施設である場合はアクセスポイントを選ぶのがおすすめです。

おすすめ機種とケース別ベストチョイスの紹介

【オフィス向き】複数人利用に最適な高性能機

オフィスで使用する場合、安定した接続や多数のデバイスを同時に扱えるネットワークが求められます。このような環境では高性能なルーターやアクセスポイントの導入がおすすめです。

ルーターであれば、法人向けモデルのルーターが適しています。例えば「YAMAHA RTXシリーズ」は、強力な接続安定性と高速な通信速度を提供し、複数台のデバイスが接続されても通信が途切れにくい設計となっています。

一方、アクセスポイントを導入する場合には、法人向けに設計された「YAMAHA WLXシリーズ」が選ばれることが多いです。これらの機種は広いエリアをカバーできる高い送信出力を持っており、同時に接続するデバイス数も多いです。また、高度な設定を行えるため、企業ネットワークの環境に最適です。

オフィス環境では、単独のルーターではカバーが不足する場合があるため、ルーターに加えてアクセスポイントを複数配置してネットワークを構成することで、途切れのない快適なWi-Fi環境が構築できます。

【広域カバー向き】メッシュWi-Fiの構築ができる機種

広い空間や複数階の建物でWi-Fiを快適に利用したいケースでは、メッシュWi-Fiを構築できる機器が最適です。メッシュWi-Fiは、複数のアクセスポイントを連携させ、建物全体で途切れない通信を実現します。

おすすめの機種としては、「YAMAHA WLXシリーズ」が挙げられます。メッシュWi-Fi対応デバイスは、シームレスな接続を提供し、移動中でもWi-Fiが途切れることなくスムーズに利用できるのが特徴です。

さらに、「YAMAHA WLXシリーズ」シリーズは高速通信性能が特徴で、より多くの端末を接続できるため、広いオフィスや公共施設でも活躍します。

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