ネットリテラシーとは?
身につけておくべき
ネット社会の必須科目

2023/07/18
2024/11/07

ネットリテラシーとは?

ビジネスシーンやニュースなどで「ネットリテラシー」という言葉をよく耳にすると思いますが、ネットリテラシーについてご存知ない方もいるかもしれません。そもそもリテラシーの原義は、ラテン語の「littera(文字)」からきており、文字を読んだり書いたりすることができる能力のことを指します。近ごろよく使われる〇〇リテラシーという文脈の場合は、対象に対する理解力と応用力のことを指し、さらに簡単にいえば「使いこなす能力」を指しています。

つまり、ネットリテラシーとは、インターネットから適切に情報を取捨選択したり、適切に情報を発信するといった、インターネットを正しく使いこなす力のことです。

ネット社会に求められる意識

インターネットは、私たちの生活に多くの利便性を提供していますが、一方で、危険性も潜んでいます。ネット社会を警戒するうえで、以下のようなことを意識することが大切です。

・個人情報の保護
個人情報の保護は、ネット社会を安全に利用するうえで最も重要なことです。インターネットで個人情報を公開する際には、十分に注意しましょう。

・フィッシング詐欺やウイルスの被害
フィッシング詐欺やウイルスの被害は、個人情報の漏洩やパソコンの故障につながる危険なものです。インターネットを利用する際には、セキュリティソフトを導入し、不審なメールやサイトには注意しましょう。


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・炎上や中傷
また、炎上や中傷は、ネット社会で起こる深刻な問題です。ネット上で他人を対象とする内容をアップする際には、十分に配慮しましょう。少しでも不安を感じる内容であれば、公開しないことが賢明です。

ネットに出たものは世界中の人が見ている

インターネットで公開された情報は、世界中の人が見ることができます。そのため、個人情報を公開する際には、十分に注意しましょう。また、フィッシング詐欺やウィルスの被害により、意図せず個人情報が抜き取られたり、公開されてしまったりする危険性も警戒する必要があります。

特に、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、クレジットカード番号など、他人に知られると不利益を被る可能性がある情報に細心の注意を払う必要があります。
これらの情報をインターネットで公開すると、悪意のある人によって不正利用される可能性があるのです。例えば、個人情報を使って偽のアカウントを作成したり、詐欺に利用されたりすることがあります。

また、インターネットでウイルスに感染する危険性もあります。ウイルスに感染すると、パソコンやスマートフォンが故障したり、個人情報が盗まれたりする可能性があります。ウイルスに感染しないためには、セキュリティソフトを導入し、不審なメールやサイトには注意しましょう。

ネットの情報を簡単に信用しない

インターネット上の情報は、誰でも自由に投稿することができます。そのため、情報の出所を確かめることが重要です。情報の出所が不明な場合は、その情報の信憑性を判断することは困難です。

情報の信憑性を判断するためには、以下の点に注意します。

  • 情報のソース(情報源)が信頼できるか。
  • 情報の内容が正確か。
  • 情報の更新頻度が高いか。
  • 情報の著者が専門家か。
  • 情報の目的が明確か。

情報には、必ず偏りがあります。そのため、情報の偏りを認識した上で、情報を評価することが大切です。
情報の古さを確認することも重要です。古い情報は、正確ではない可能性があります。
一つの情報だけを鵜呑みにするのではなく、複数の情報から情報を得ることが大切です。複数の情報から情報を得ることで、より正確な情報を得ることができます。

また、フィッシング詐欺についても注意が必要です。
フィッシング詐欺とは、正規の企業や団体になりすまして、ユーザーに個人情報や金銭を騙し取る手口のことで、インターネット上で頻繁に発生しています。
フィッシング詐欺は、非常に巧妙な手口で行われるため、とくに注意が必要です。

ネットに流出したものは完全に消すことができない

インターネットは、私たちの生活に多くの利便性を提供していますが、一方で、一度インターネット上に公開された情報は、完全に消すことができないことを忘れてはいけません。

例えば、SNSに投稿した画像や動画、ブログに書いた記事、メールで送信したテキストなどは、すべてインターネット上に残り続けます。たとえ投稿や記事、メールを削除したとしても、それらを保存しているユーザーがいれば、いつでも閲覧することができます。

そのため、インターネットに公開する情報は、慎重に選ぶ必要があります。特に、個人情報や機密情報は、絶対に公開しないようにしましょう。

また、インターネット上でのトラブルにも注意が必要です。例えば、悪意のあるユーザーから個人情報を盗まれたり、ウイルスに感染したりする可能性があります。そのため、インターネットを利用する際には、セキュリティソフトを導入し、不審なサイトやメールには注意する必要があるのです。

ネットだから何をしてもいいとは限らない

インターネットは、私たちの生活に多くの利便性を提供していますが、一方で、ネットだから何をしてもいいとは限りません。インターネット上での行動には、責任が伴います。

例えば、インターネット上で他人を誹謗中傷したり、詐欺行為を行ったりすることは、法律で禁止されています。また、著作権侵害や名誉毀損などの行為も、インターネット上であっても違法です。

インターネットを利用する際には、これらの法律を遵守し、正しく利用することが大切です。

ネットリテラシーが低いと起きる最悪の事態

ネットリテラシーが低い人物が、実際に企業のPRを担当した場合、どのような事が起きるでしょうか?あまり考えたくはないですが、いくつか『最悪の事態』を想定してみましょう。

SNS上の炎上

担当者のネットリテラシーが低いことで、SNSが炎上するという事態は実際に頻発しています。

・誤った情報や偏った情報を発信する
SNSは、情報が広く拡散しやすいため、誤った情報や偏った情報が発信されると、多くの人に影響を与える可能性があります。そのため、SNSで発信する情報は、事実に基づく正確なものであることを確認する必要があります。また、偏った意見や主張をSNSで発信すると、炎上する可能性があります。

・不適切な表現や差別的な発言をする
SNSは、不特定多数の人が閲覧できるため、不適切な表現や差別的な発言をすると、多くの人に不快感を与える可能性があります。そのため、SNSで発信する内容は、公然性の高い場所であることを意識し、不適切な表現や差別的な発言を避ける必要があります。

・プライバシーを侵害するような内容を投稿する
SNSで個人のプライバシーを侵害するような内容を投稿することも、炎上する可能性があります。SNSで投稿する内容は、個人のプライバシーを尊重し、他人の許可を得ずに投稿しないようにする必要があります。

・他人を誹謗中傷するような内容を投稿する
SNSで他人を誹謗中傷するような内容を投稿も炎上必至です。そのため、SNSで投稿する内容は、他人を尊重し、誹謗中傷するような内容を避ける必要があります。

・炎上を煽るような内容を投稿する
SNSで炎上を煽るような内容を投稿することも、大変危険な行為です。どんなに盛り上がっているトピックスであっても、投稿する際は、対立を煽ったり、揶揄するような内容を避ける必要があります。

予期せぬ誹謗中傷による事件

企業が発信する情報が、予期せず誹謗中傷として捉えられてしまうかもしれません。担当者は軽い冗談のつもりでも、受け取られ方によっては、大炎上してしまうかも……!

・誤った情報を発信してしまう
事実に基づかない情報を発信したり、誤解を招くような表現や文脈で発信してしまった場合、誹謗中傷として非難される可能性があります。

・差別的な表現や揶揄する表現をしてしまう
特定の民族や宗教、国籍、人種、性別、性的指向、を差別したり揶揄するような表現も当然するべきではありません。たとえ冗談だったとしても、誰かの名誉を傷つけるような表現をすることは、公然性の高いインターネット上では御法度です。

・個人のプライバシーを侵害するような情報を発信してしまう
企業が個人の情報を発信する場合は特に注意が必要です。従業員の氏名や住所、顔写真や動画を公開してしまった場合、従業員はプライバシーを侵害される可能性があります。これらの情報は、悪意のある第三者によって、従業員に嫌がらせや脅迫を行う悪事に利用されたり、従業員の評判を落とすために使われたりすることも考えられます。

・競合他社を誹謗中傷するような情報を発信してしまう
たとえ冗談であったとしても、競合他社に対して誹謗中傷となりうる情報を発信すべきではありません。競合他社は、企業に対して名誉毀損や侮辱罪で訴訟を起こす可能性があります。また、企業の社会的評価が低下し、不祥事に発展する可能性もあります。

これらの情報は、企業の評判を落とすだけでなく、名誉毀損や侮辱罪などの犯罪につながる可能性があります。そのため、企業は、情報発信を行う際には、十分に注意する必要があります。

個人情報が特定されてしまい事件に巻き込まれる

個人情報が特定されてしまい、事件に巻き込まれてしまうことにも注意が必要です。
・誤ってスパムメールを開いて個人情報を入力してしまう
スパムメールは、不正アクセスや詐欺などの目的で送信されるメールです。開かないように注意しましょう。開いてしまった場合は、個人情報は入力しないように注意し、本文中のリンクなどにも触らず、すぐに削除してしまいましょう。

・悪質なWebサイトを訪れて機密情報を抜かれてしまう
悪質なWebサイトは、偽のログイン画面や偽のアンケートなどを用意して、ユーザーの個人情報を盗み取ります。不審なWebサイトにはアクセスしないようにしましょう。ログインする際は、必ず正規のWebサイトにアクセスし、怪しげなアンケートやプレゼントに応募することは避け、とくに個人情報の入力を避けましょう。

・ウェブ上に住所情報が載っている画像をアップロードしてしまう
SNS等に住所情報が載っている画像をアップロードすると、不特定多数の人が閲覧することができます。住所情報は悪用される可能性があるため、公開は厳禁です。住所情報を含む画像をアップロードする際は、必ずプライバシー設定を確認し、一般公開されないように気を付けましょう。

サイバー被害に遭ってしまう

もちろん、悪意ある第三者によるサイバー攻撃にも備える必要があります。

  • マルウェアに感染し、データが盗まれる
  • 不正アクセスにより、サーバーが乗っ取られる
  • サイバー攻撃により、システムが停止し、業務に支障をきたす
  • サイバー攻撃により、企業の評判が悪化する

これらのサイバー攻撃は企業の経営に大きな損害を与える可能性があります。そのため、企業は、従業員のネットリテラシーを向上させるための教育を実施し、またハードウェア、ソフトウェア両面からサイバー攻撃対策を講じることが重要です。

ネットリテラシーを身につけるには?

では、具体的に従業員全体のネットリテラシーを高めるために、企業として有効な取り組みを3つ紹介します。
・企業主体で講習・勉強会を開く
講習の内容は、ネットリテラシーの基礎知識から、セキュリティ対策の具体的な方法まで、幅広く取り扱うようにしましょう。講師は、セキュリティに精通した専門家に依頼しましょう。講習は、社員全員が参加できるように、時間帯や場所を工夫しまし、まとまった時間をとることが難しいようであれば動画研修などの利用も視野に入れましょう。

・社内でネットリテラシーについてのガイドラインを策定する
ガイドラインの内容は、ネットリテラシーの基本的なルールから、具体的なセキュリティ対策まで、明確に記載するようにしましょう。
ガイドラインは、社員が常に参照できるように、社内イントラネットに掲載するようにして、内容を定期的に更新し、最新のセキュリティ情報に対応するようにしましょう。

・インターネット上でのリスクを定期的に共有する
リスクの共有は、セキュリティインシデントの発生を未然に防ぐために重要です。社員が気を付けるべきポイントを明確にするために役立ち、社員の意識を高めるために効果的です。

これらの方法を組み合わせることで、従業員全体のネットリテラシーを高め、セキュリティを向上させることができます。

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